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電気工事士の資格は独学で取得できるのか。資格保有者のホンネ
電気工事士の資格は独学でも取得できないことはないけれど・・・
電気工事士の資格を取得するためには講習や通信講座という方法はあるものの、時間もお金もないから選択肢として「独学しかない…」という人もいるかと思います。
実際に電気工事士の資格が参考書などを使った独学でも取得できるのか?ということですが、不可能という事はありません。こちらのページでは独学で合格するためにはどうしたら良いのか、資格保有者の視点から書いています。
第一種・第二種電気工事士の試験に独学で合格する方法
第一種・第二種電気工事士の資格試験に「独学で合格する方法」をまとめてみました。
第二種電気工事士の場合
第二種電気工事士の資格試験は技能試験がメインと言われています。筆記試験に関しては専門用語など電気に関わる知識を暗記し、過去問題を繰り返し解いていくことで傾向がつかめます。
筆記試験対策
第二種電気工事士の筆記試験に関してはテキストを読んで過去問を解く!これを繰り返していくことになります。
これは実際に勉強をしていた時に感じたことなのですが、独学の場合は購入したテキストが頼りです。過去問を解いて間違ったところは改めてテキストを見直していきますが、傾向をつかめないまま(つまり過去に出題されていない部分の)勉強をしていても合格できません。
通信講座の場合は傾向をテキストに落とし込んだものが用意されるので問題ないのですが、独学のため購入した市販のテキストの場合は、
・見落としている箇所がないか
・苦手要素はどこか
・そもそもそれは試験に出るのかどうか。
ここを全て自分でつかめれば対策は十分できます。
技能試験対策
技能試験ではテキストを読んで配線のルールを覚え、そして実技の練習を重ねる、この繰り返しです。
実技試験を独学で学ぶのは正直結構キビシイ
単線図を複線図に書き直す図面の書き方をしっかりと覚え、これを実際に実技でやっていく。これはDVD映像もなく全て自分で、というのは正直かなり厳しいです。
どうしてもお金をかけたくない場合は、筆記は自力で乗り切って実技のみ通信講座に頼るという選択もあります(技能コースのみだと安いです)。
→ユーキャンの技能試験特化コースはこちら
☆こちらの記事も参考にして下さい→【第二種電気工事士の資格試験】内容・難易度 7分でわかる!
第一種電気工事士の場合
第一種電気工事士の資格試験は、当然二種より難易度が上がります。
独学で一種に合格するためには、大前提として第二種電気工事士の基礎知識があること、そしてその上に新たに加わってくる事業用電気工作物など作業に必要な知識をつけることが必要です。
筆記試験対策
基本的に二種と同様、過去問を何度も何度も解いて傾向をつかみます。自分が苦手な項目を把握して対策していきますが、二種と同様「それが本当に試験に出るのか」ということに気を付ける必要があります。
最低でも5年分の過去問を解き、メインテキストは二種と同様重点が絞ってあり、白黒ではなくカラーで、試験に出る問題についての学習ができるものを選びます。
☆テキスト・参考書選びのポイントを書いています→【電気工事士】失敗から学ぶおすすめテキスト・参考書
技能試験対策
技能試験に関しても二種の問題より複雑な内容となってきます。やはりこちらもDVD付きテキストを購入したり、周りに実務経験のある人が居れば実際に練習したものをチェックしてもらうなどした方が良いです。
技能試験の際は必ず複線図を書こう!
そして私が試験を受け実際に感じたことですが、技能試験の際は複線図を書いていくこと、これは絶対にやった方がいいです。
技能で合格できない人の大半はこの複線図をきちんと書いていないことが多く、頭の中に複線図の状態が出来ていたとしても時間が迫ってくると焦ってしまってうまくできなくなります。
そういう時にしっかりと視覚で確認できる状態にしておけば、試験中に焦ることもないです。ただし、その複線図が間違っていては本末転倒なので、時間を計りながら落ち着いて複線図を書き起こしていく練習もしておくこともおススメします。
独学で学ぶ際の注意点まとめ
- 基礎知識を覚えるために、第一種・第二種ともにまずはテキストをしっかりと読む!
- 本番当日までのスケジューリングを無理のないように設定しておく!
- 筆記試験対策は、過去問題を最低5年分は解いてみて、問題の傾向をつかむこと!
- 技能試験対策は、実際の試験時間を考えて普段から時間を意識する!
- 技能試験前には動画で必ず学ぶ。実務経験者が身近にいればアドバイスをもらう!
- 技能試験の際、複線図を描くことで失敗が少なくなるということを覚えておく!
独学の場合スケジューリングを徹底し、テキストも厳選し過去問は最低5年分は解こう
独学で電気工事士の資格取得のため試験勉強をする際は、筆記はとにかく自分が理解できるまでテキストを読んで→過去問を解く→テキストを読んで→過去問を解く!これの繰り返しです。
講習や通信講座は勉強のスケジュールが組まれているのでその通りにすればいいですが、完全な独学の場合は自分でスケジューリングを行わなければならないのがやはりデメリットです。私もそうなんですがスケジューリングの段階で結構挫折するんですよね(笑)。
過去問に関しては最低でも5年分は解き問題の傾向をつかみます。技能試験は配線に関するルールをテキストで、実技は動画で覚えあとは練習を重ねるしかありません。
実技試験のみなら独学でも合格できる?
実技試験のみなら独学でも合格できるの?という質問をよく受けるのですが、実際のところは実技試験こそ教材が必要と感じます。
一発で不合格となる【重大欠陥】には特に注意です(【実技試験】重大欠陥・軽欠陥まとめ)。何をしてしまったら重大欠陥に値するのかよく理解していなければなりません。
実技試験こそ、独学のみではなかなか難しい。必ず実技映像を見ながら練習すべし。
実際試験を受けて感じましたが、実技試験の勉強方法としてはDVD動画を見ながら練習するのが合格までの最も近い道のりです。さらに実技試験対策テキストをしっかりと読むこと、自分が実際の作業工程にかかる時間はどのくらいなのかを実践して知ること、あとはひたすら練習です。
練習には練習用材料が必要になりますが、1回分で16,000円前後、2回分20,000円前後、3回分で24,000円前後材料費がかかってきます。
それに対して技能試験対策コースは練習用材料も付属しているので、実は何度も自分で買って練習するのであれば独学よりも技能試験のみの通信講座の教材を頼んだ方が安かったりするのです。
具体的な勉強方法とスケジュール
カリキュラムが組まれている電気工事士の資格講習や通信講座と違って、勉強の時間配分や勉強を進めるペース、勉強する範囲が独学では手探りになります。
独学で資格を取得するための勉強法をまとめてみました。
資格保有者が考える、独学の場合の勉強法
筆記試験の勉強法
- 筆記試験対策テキストはなるべく持ち歩き、合間のちょっとした時間でもテキストを見て、工具の名前や部品、材料などの名前を暗記できるようにしておく。
- 平日仕事がある人は通勤時間などを活用しつつ、休日に1~2時間くらい勉強する。
- 独学の場合、3か月くらいの期間で短期集中で勉強するのがおすすめ。スタート~1か月半はテキストと用語や工具名などの暗記、1か月半~試験直前はとことん過去問を解き理解していく。
- 平日は暗記やテキストを読む、休日に過去問を徹底的にやる!という方法をとる。(仕事をしながら勉強する人は平日は無理をしないことを個人的にはおすすめします。)
技能試験の勉強法
- 筆記試験が終わってから技能試験日までは2か月間あるので、この2か月を1週間~2週間ごとにわけて勉強の計画を立てる。
- 最初の1~2週間は技能試験前に公表される候補問題を確認して、すべての問題を1日1問・1回は単線図から複線図にする練習をしておく。(これは試験本番で落ち着いて実技をこなすため。)
- 3週目に入ったら平日と休日の時間がたっぷりあるときに実際に工具や練習材料をつかって、使い方や基本となる作業(ケーブルのはぎ方など)をまず練習し、基本的なことはこなせるようになっておく。
- 4週目以降は実際に候補問題をやっていきます。実際の試験時間(27年度は60分)をタイマーなどで計りながらやる。(初めは時間内にできないけど慣れてくると25分~30分でできるようになる。)
電気工事士の勉強方法は様々ですが、独学で電気工事士の資格を取得をめざす際には時間配分や勉強のペースを保つことは本当に大切です。
特に初めて電気工事士の勉強をする人にとっては内容を理解するのに時間もかかります。独学の場合は気を引き締め1分でも無駄にせず、一発合格を目指しましょう。
独学で電気工事士の資格試験に合格するためのテキスト・参考書
実際に独学で資格試験に合格するために必要なテキストや参考書です。
こちらも併せて参考にして下さい→【電気工事士】失敗から学ぶおすすめテキスト・参考書
第一種電気工事士のテキスト・参考書・教材とかかる費用
第二種電気工事士のテキスト・参考書・教材とかかる費用
ここで紹介したテキストはあくまでも初心者向けの物をセレクトしてみました。
☆こちらも参考になるかもしれません→5つの失敗から学ぶ!電気工事士テキスト(参考書)の選び方
独学で資格を取った場合、就職はどうなるのか
最後に就職についての話です。独学で資格を取った場合、就職には影響あるか?ということですが、特に独学で取得した場合と、通信講座で取得した場合とでは有利・不利などはありません。
独学で資格を取得したからと言って、就職に不利なわけではない
こちらの記事でも少し電気工事士の求人数を書いていますが、電気工事士の就職先はこんな時代に意外にも正社員で求人をしているところが多く、大手から中小まで会社の規模も様々です。
求人には「資格保有者優遇」「第二種電気工事士以上の資格」と記載されていることがほとんどで、やはり資格を持っていることは有利になります。
主な就職先(第二種電気工事士資格取得者)
- 一般家庭への家電製品の設置などを事業内容を主にやっている「街の電気屋さん」
- 企業や商業施設のビルメンテナンスを請け負っている企業
- テーマパークや球場といった大きな施設の電気系統の整備をしている会社
- 太陽光発電のパネル設置とメンテナンスを主に行っている電気会社
- 高速道路の電気設備工事と管理を行っている会社
- 新築戸建ての電気の配線や施工後の点検管理を請け負っている会社
- 官公庁の建物の電気設備の点検管理をする会社
- 大手電力会社
第二種電気工事士の資格を取得したら、まずは実務経験を積むために就職することを優先して考えることをおすすめします。
なぜならそこからステップアップしようと思ったとき、第一種電気工事士の資格取得の際に実務経験が関わってくるからです。
第一種電気工事士の資格は、資格を取得しても実務に関わる免状(実際に仕事をするための免許)をもらうには5年以上の実務経験が必要です。資格を取得していても実務経験が足りなければ免許がもらえず、取得した知識や技能を現場で活かせないことになります。
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